大気と空気の違いとは?大気汚染(Air Pollution)はなぜ空気汚染と言わないの?

大気汚染(Air Pollution)とは、空気が汚れることです。

なぜ空気汚染ではないの? Air Pollution のAirは空気のことでしょう?

この記事では、この素朴な疑問に答えるために、大気と空気の違いを解説します。

大気とは、大気圏のこと

まずは、国語辞典で調べてみましょう。 

【大気】

[名]天体の表面を取り巻いている気体の層。普通は地球の空気をさし、地上1000キロまで存在して太陽の強烈な紫外線やX線を遮るとともに保温の役割などを果たす。その95パーセントは地上20キロ以下にあって、上層ほど希薄。

デジタル大辞泉小学館

つまり、大気とは、地球を包んでいる空気のことです。ちなみに、大気が存在する範囲を大気圏と呼びます。

大気圏と大気圏外
大気圏とは

大気圏の厚さの考え方は研究分野によって違いますが、大気研究分野では100km程度です。

参考 空と宇宙の境目はどこですか?ファン!ファン!JAXA! 参考 大気中の物質はどのように運ばれるか安全工学52巻6号

空気とは、物質の名前のこと

同じく、国語辞典で調べてみましょう。

【空気】

[名]地球を包む大気圏の下層部分を構成する無色透明な混合気体。高度数十キロまでは、水蒸気を除くと組成がほぼ一定で、体積比で窒素78.09、酸素20.95、アルゴン0.93、二酸化炭素0.03のほかネオン・ヘリウムなどを含む。乾燥空気1リットルの重さはセ氏零度、1気圧のとき1.293グラム。

デジタル大辞泉小学館

つまり、空気とは、私たちが呼吸している気体のことです。

空気を吸っている女性

Airは、大気と空気、両方の意味がある

念のため、airを英英辞典で調べてみましょう。

air

GAS [uncountable] the mixture of gases around the Earth, that we breathe

ロングマン現代英英辞典

「(直訳)私たちが呼吸している、地球の周りの混合気体」……前半は「空気」、後半は「大気」ですね。

airは、大気と空気の両方の意味を持つので、日本語に訳すときに決める必要があって、大気汚染という場合は大気圏の汚染をさすということです。

(参考)大気汚染と空気汚染

ちなみに、世界保健機関(WHO)では Air Pollutionを、 屋外(Ambient) と、屋内(Household)に分けています。

参考 Air pollutionWorld Health Organization

米国環境庁(USEPA)では Air Pollutionを、屋外(Outdoor)と、屋内(Indoor)に分けています。

参考 Report on the EnvironmentUnited States Environmental Protection Agency

日本では、屋外を「大気汚染」、屋内を「室内空気汚染」と呼び分けることが多いようです。

参考 シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会厚生労働省

つまり、空気汚染という言葉はあるけれど、屋内限定の用語です。

まとめ

大気汚染(Air Pollution)はなぜ空気汚染と言わないの?という素朴な疑問を、大気と空気の違いから解説しました。

結論
  • 大気とは、地球を包んでいる気体の層全体(大気圏)のこと
  • 空気とは、地表付近の大気で、私たちが呼吸している気体のこと
  • Air Pollutionの日本語訳は、屋外では大気汚染、屋内では空気汚染と訳し分けるのが一般的

こういった素朴な疑問をひとつひとつ解決していくことで、理解が深まると思っています😊

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。